第29回全国統一研修会 四国大会 開催報告

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≪第二分科会≫午後4時30分から午後6時/参加者:178
 第二分科会は、三谷茂寿・大会実行委員の司会により開会。地元の文化を知る分科会として、『源義経かく戦えり「屋島合戦にいたる源平両軍の軍略」』と題した講演を香川大学教育学部教授・田中健二氏に、お話ししていただきました。

▲第二分科会会場風景

講演する田中・教授
   
   

その講演のでは、平家と源氏がなぜ屋島で戦ったのか、平家が九州から追われ四国は屋島に御所を作った理由から屋島合戦に至った経緯を古文書を基に解説されました。それによれば阿波国(徳島)出身の豪族重能が屋島への造営進言したものであるということ。当時の日本は、東国が源頼朝、西国が平氏、京都周辺が源義仲と天下が三つに分かれて勢力分布されていたこと。しかし義仲が平氏との備中の国にて破れ、義経により滅ぼされたことにより2強の構図になったこと。平氏は、屋島に本拠を置くことにより中・四国及び九州からの制海権を持つことになったこと。天下統一を目指す源頼朝は、平氏攻略を弟、義経と範頼に命じたが、屋島での合戦で打ち滅ぼすことが出来ず、彦島(長門国)へ逃がしてしまったこと。その後壇ノ浦で平氏を滅ぼすことになるわけですが、義経の悲劇は、兄頼朝の戦略と義経の考えに隔たりがあり、軍師としての能力はあったが政治性が欠如していた、つまり大将の器ではなかったこと。これらの資料から義経にもっともふさわしい役割は、局地戦でこそ目覚しい戦いぶりを発揮する野戦指揮官であったと結論付けされました。頼朝との確執で非業の最後を迎える義経に人気が集まるのは、日本人の気質である判官びいきのせいでしょうか。何はともあれ来年のNHK大河ドラマが期待される講演でした。

司会の三谷・大会実行委員
閉会の挨拶をする榊・大会実行委員
   

最後に、榊 忠輝・大会実行委員より閉会の挨拶があり閉会となりました。