九州会

九州会活動報告

【研修】更正の請求制度の論点~制度の内容と解釈上の問題点を検証する~(2025/01/17)

2025/02/19

日 時
2025/01/17 13:30~16:30
場 所
大分県 iichiko総合文化センター4F中会議室2(ハイブリット開催)
講 師

大淵 博義 (おおふち ひろよし)

中央大学名誉教授、税理士

MJS税経システム研究所特別顧問

出席数
20
内 容

平成23年12月改正により、更正の請求期間と更正の除斥期間が延長されましたが、論理的には、更正の請求期間は更正の除斥期間よりも短期間であるべきであるのが合理的といえます。限定的な更正の請求に関する期間延長に伴い、すべての納税者に影響を与える更正の除斥期間が延長されたことは、現実の納税者に与える不利益と納税者と課税庁の証拠の距離という面からの整合性にも問題があります。
 更正の請求には、多くの制度的欠陥の問題点がありますが、その是正等の実体的内容の改正が行われていないことから、更正の請求期間の延長により、さらなる問題が生ずることとなったといえます。
 本講座では、更正の請求制度を解説するとともに、これに関連する税法上の論点の解釈を検証し、あるべき解釈論と課税実務について学習します。特に、租税手続規定と租税実体法との関連が理解されていないために、疑問のある判決が頻発していることから、この点についての正当な解釈論を提示したいと考えています。                                                            (大淵 博義)

【研修概要】
(1)各税法と通則法の更正の請求制度の概要
(2)更正の請求期間延長に伴う確定申告期限延長効果の
   問題点等の検証
(3)現行の更正の請求の制度的欠陥と問題点
(4)期間延長に伴う後発的事由の更正の請求の問題点
(5)後発的事由の発生後における更正処分の効力
(6)遺産分割と更正の請求の是非
(7)「やむを得ない事由」と「それ以外の事由」の更正の請求の相違と
  その後の課税関係(手続き規定の制限と実体規定の関連)

以上の論点を幅広く取り上げて、一般的に理解不足の論点についても焦点を当てて検討を加えます。

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