The Essay Series from Accountants
琥珀色のウイスキーと
脱税の歴史

アイラウイスキーとして知られる「ボウモア」
「アードベッグ」「ラフロイグ」(左から)
故郷の鳥取県米子市で税理士登録をしてから15年。それ以前は愛知県の愛知郡長久手町(現在は長久手市)に10年ほど在住していました。その頃はまだ税理士ではなく、しばらく一般企業で会社員をしていたのですが、今回はその時代の思い出話をしたいと思います。
仕事が終わって職場から自宅の途中にシックでおしゃれなバーがあり、私はよくそこに立ち寄っていました。そこで飲むお酒はカクテル、ブランデー、シャンパンやウイスキー等々と豊富にあり、食べものも、相談すればメニューに無いオリジナルを作ってもらえるので、とても気に入っていました。
そのころ一番好きだったお酒はウイスキーです。また、この頃にウイスキーにも様々な国や色々な穀物で違いがあることを知りました。
若気の至りで自分はアイリッシュウイスキーをアイラ島のお酒と思っていて知ったかぶりでしゃべっていました。するとそのお店のバーテンさんが耳打ちで「間違っていますよ」と教えてくれました。
後からバーテンさんにどう違うか尋ねると、「アイリッシュウイスキーはアイルランド産(アイリッシュ)でアイラ島はスコットランドの島の一つなので、アイラウイスキーはスコッチウイスキー(スコッチ)に属します」と。私はそう教わり、恥ずかしかったことを今でも覚えています。そこからさらにウイスキーに対して興味を持つようになりました。
ある時、そのバーテンさんにスコッチウイスキーと酒税について教わりました。
「約12世紀から15世紀頃まで、ウイスキーは無色透明な『生命の水』として造られ、薬として飲まれていました。16世紀頃になると、蒸留技術の向上によって楽しむお酒となり、17世紀中頃に酒税が課され、18世紀頃、お酒に対して税金が強化されていったんです。酒税が重くなってくると、税を逃れるために密造・密輸が横行していきました。その時、お酒を隠す時にピート(泥炭)とシェリー樽を使い、今のピート香と琥珀色が際立つウイスキーが形成されたのだそうですよ」
この話を聞き、ウイスキーと税とのイタチごっこの話にとても深い感銘を受け、色々なウイスキーを飲むようになりました。これからも健康である限り、ウイスキーに限らず色々なお酒の歴史を覚えながら、嗜んでいこうと思っています。

