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時代を読み解くキーワード

本コーナーでは、昨今ビジネスシーンや巷で
話題のキーワードをピックアップし、分かりやすく解説します。
今回は「Web3.0」と「風の時代」です。

Web3.0

ブロックチェーンなどの技術がWebに新たな潮流を生み出す

 経済産業省によると、Web3.0とは「ブロックチェーン※1上で、暗号資産等(トークン)を媒体として『価値の共創・保有・交換』を行う経済」(トークン経済)を意味するそうです。そもそも、WebはこれまでWeb1.0(情報の流れが一方通行の時代、ホームページなど)、Web2.0(情報の流れが双方向の時代、SNSなど)と変遷してきました。そして、現在のIT業界はWeb2.0で台頭したGAFAM (Google、Amazon、Facebook(現Meta)、Apple、Microsoft)といった大企業が、膨大なユーザー情報などを中央集権的に握っています。
 他方、時代がWeb3.0へと移り変わり、ブロックチェーンなどの技術でトークンや情報が分散管理されるようになれば、多くの人や企業が情報漏洩リスクの低減やセキュリティーの向上といったメリットを享受できるようになるでしょう。また経済産業省によると、そういった潮流に乗じて、世界で①デジタルアートなどの取引、②中央集権的な仲介者が存在しない金融サービス、③ゲームと金融分野の融合など、暗号資産やトークンを用いた多様なスタートアップ企業が誕生しているとのこと。さらに、④メタバース※2との掛け合わせも含めた新たなデジタル経済圏の創出に向かっています。
 多くの可能性を秘めたWeb3.0、この潮流が勢いを増していくことで、今後、私たちの想像も及ばないようなビジネスが次々と誕生するかもしれません。

風の時代

「モノ」から「心」へと価値観が転換

 2020年末から本格的に「風の時代」になったとも言われています。風の時代とは占星術の用語の一つで、端的に言えば、今まで「地の星座」(牡牛座、乙女座、山羊座)で起きていたグレートコンジャンクション(約20年周期で発生する木星と土星の大接近)が、2020年12月22日に約200年ぶりに「風の星座」である水瓶座(その他は双子座、天秤座)で起き、これから約200年にわたって風の星座で発生し続けることを意味します。
 占星術において、「地の時代」は物や財などを重んじる傾向があるのに対し、風の時代は知性や意識、情報などを重んじるそうです。つまり、地の時代から風の時代への変化は、「モノ」から「心」へと価値観が変化する時代と捉えることもできます。風の時代はあくまでも占星術の用語ですが、確かに時代は心を重んじる傾向にあります。「人的資本経営」(人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことを重視する経営手法)などが注目されているのもその表れと言えるかもしれません。ビジネスにおいても風の時代の流れにうまく乗ることが大切になってきそうです。

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