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会計人のリレーエッセイThe Essay Series from Accountants

わが街「伊予西条」
自慢のふるさと

髙橋 学

  • 四国会
  • 髙橋 学
  • 愛媛県西条市


上:市内に広範囲にある地下水の自噴井「うちぬき」が
いたるところで見られます
下:「西条まつり」のクライマックスでは別れを惜しむ
だんじり10数台が神輿の宮入りを阻もうと川の中で
競り合うシーンが見られます

 私の住む「伊予西条」は、住みたい田舎として人気が高く、特に毎日の生活に欠かせない水がとてもおいしいです。水温は季節を問わず13~14度と心地よくて、夏に冷たく、冬に温かく、口当たりのまろやかな軟水なので、いつも私の喉を潤してくれます。

 市内には、広範囲に地下水の自噴井(じふんせい)※があります。これらを「うちぬき」と呼び、その数は市内に3000本ほどあるそうです。

 「うちぬき」という名称は「その昔、地面に鉄の棒を打ち込み、その中にくり抜いた竹筒を通し、自噴する地下水を確保した」とされる工法が由来です。

 また、この水は名水百選に選ばれています。「名水」の多くは、飲料水として利用され「おいしい水」の代名詞のように言われていますが、必ずしも飲んでおいしい水とは限りません。「おいしい水」とは、安全でなおかつ安心して飲める「喉ごし爽やかな水」でなければならないと思います。その点、「うちぬき」は「名水」かつ「おいしい・安全な水」という恵まれた条件を満たしています。

 西条市民はこの「おいしい水」を、まさに“湯水の如く”使っています。水道料金はなく(下水道料金のみ)、地下水の汲み上げに必要な電気代のみを負担すればいいのでありがたいです。

 また、秋には豪華絢爛とも評価される“西条まつり”があります。西条まつりは、10月の「スポーツの日」の前々日から市の西方で始まり、東方へ向かって約10日間にわたり毎日お祭りが開かれます。

 祭りのメインは「伊曽乃神社祭礼(例年10月15~16日開催)」で、だんじり・神輿(みこし)に合わせて80台余りが奉納されます。15日早朝、100個以上の提灯に飾られた「だんじり・神輿」が加茂川橋を渡り、宮出しに集まってくる様は、文字どおり不夜城のようです。宮出し後は自由行動で町中へ繰り出し、賑やかに練り歩きます。

 16日も早朝からお旅所に集まり、各々100個以上の提灯に明々と飾られ、勇ましい太鼓・鉦(かね)に合わせて進む様は、誠に壮観です。この後、神輿が先導して市内を巡行し、夕方には加茂川へ勢揃いして神輿を奉送します。別れを惜しむだんじり10数台が神輿の宮入りを阻もうと川の中で競り合うシーンは、祭りのクライマックス。やっとの思いで神輿が川を渡ると祭りは終わりを告げます。

 一度、「西条まつり」を見に来られて、屋台の集まる所を巡りながら、「石鎚酒造の石鎚」や「うちぬき水」を味わうのはいかがでしょうか。お待ちしております。

※揚水をせずとも自然に地上に噴出する地下水の井戸のこと

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