2020年11月号
担当の歯科衛生士さん
8月に予防歯科とクリーニングのため、歯科医院に行った。定期的に3カ月ごとに通っているのだが、今年は5月の予約が新型コロナウイルスのため、今回に延期されたのだ。
担当の歯科衛生士さんはとてもチャーミングで、いつもの通りの問診から始まる。「タバコは1日に何本吸いますか?」「20本です」(本当は30本~40本)、「毎日、朝と寝る前に歯磨きをしていますか?」「もちろんです」(夜は時々忘れる)、「歯間ブラシを使っていますか?」「はい」(ほとんど使っていない)などの応答の後で、「これからも、歯のケアを頑張ってくださいね」と、こちらのバレバレの回答を全て察した上で、優しく諭してくれる。この歳になると諭されることなど滅多になく、あるのは女房からの容赦のない叱責ぐらいである。
来院して気が付いたことは、新型コロナウイルス感染予防の対策に伴う、ある種のぎこちなさや緊張感が微塵も感じられないことである。予約を制限したり、体温チェックや消毒用アルコールが置いてあるくらいで、スタッフの対応も半年前とほとんど変わっていない。考えてみれば、歯科医院は、もともと細菌やウイルスと対峙してきた最前線の現場であり、だからこそ常日頃から万全な対策を徹底して実行しているので、新型コロナウイルス感染が拡大したからといって、別段の措置を講ずる必要はないのだろう。
一方、我が事務所はというと、新型コロナウイルス対策に限らず、業務上のリスクに対して何となく対策はしているものの、担当者任せの部分もあり心もとない限りである。BCPの重要性は分かってはいても、幸いなことに北陸地方は自然災害が少ないこともあり、対策はおざなりである。事務所のデータ管理はMJSのサービスに頼っていれば大丈夫と過信しており、いざ、データの流出や消失といった事態になれば大騒ぎになるのは必至だろう。リスク対策は事前に策定し、定期的に見直していかなければならないと改めて実感した次第である。
定期的といえば、次回の歯科検診の予約は11月である。これ以上感染が拡大せず、予定通り来院して歯科衛生士さんに会えることを楽しみにしている。