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安里匡平税理士事務所 写真

事務所訪問

人材獲得と若手の教育に注力し
地域を末永く支えていく

沖縄本島中部の北谷(ちゃたん)町にある安里匡平(あさと きょうへい)税理士事務所は、 地元事業者からの幅広いニーズにワンストップで応えられる体制づくりに力を注ぎ、 金融機関や商工会などの勤務経験者を採用してチームで顧問先の支援を続けています。 同時に若手未経験者の採用と教育にも積極的に取り組んでおり、まさに 「末永く地域を下支えしていきたい」という所長の安里 匡平先生の思いが根ざしている事務所です。

リゾートと基地の町、ふたつの顔を持つ北谷町

専門の分野を広げ、主体的に
顧問先支援をなされている安里 匡平先生

まず、安里先生が事務所を営まれている北谷町の土地柄についてお聞かせください。

安里 匡平所長(以下、敬称略) 沖縄本島中部に位置する北谷町は、本島内の主要観光地へのアクセスが良いリゾートタウンとして知られています。中でも宮城海岸から安良波(あらは)ビーチに至る海沿いの街並みはアメリカ西海岸にも例えられ、近隣には「美浜アメリカンビレッジ」を中心として多くの商業施設やリゾートホテルなどが立ち並んでいる他、年間を通してマリンアクティビティが楽しめるスポットとしても人気が高いエリアとなっています。 一方で、北谷町は第二次世界大戦時に米軍の沖縄本島上陸地点になった地でもあります。村全域が米軍に占領され、終戦後も大部分の土地が兵舎や飛行場として利用されました。沖縄の本土復帰後は土地の返還が進み、さまざまな跡地開発が行われてきましたが、現在も町面積の50%以上が米軍基地となっています。

その北谷町で安里先生が会計事務所を開業されて約6年、顧問先にはどのような事業者が多くなっているのでしょうか。

安里 現在、月次顧問を務めている事業者としては、建設業を営む小規模事業者が最も多く、約半数を占めています。ただ、やはり土地柄もあって町内には軍用地などの地主の方が多く、当事務所にも相続関係の相談が年間で数十件寄せられます。また、米軍関係者を中心に外国人の住民が多いのも北谷町ならではです。町内で飲食店や小売店、ジムなどを経営するアメリカ人やトルコ人、韓国人などが事務所を訪れることがあります。そうした場合は、通訳の方に間に入ってもらって税務サポートや経営コンサルティングを行うようにしています。

幅広い相談内容に応えられる体制を構築

ご実家の家業は司法書士事務所だそうですね。安里先生が地元で開業するにあたっては、やはりご実家との連携を考えていたのでしょうか。

安里 兄が早くから司法書士となって父の事務所を継ぐことを目指していたので、私も税理士を志した時から兄との連携を見据えていました。開業後には、地主の方からの相続関係の案件などに兄と一緒に取り組みました。現在も相続税申告から相続登記までワンストップで手掛けられるので好評を得ています。

白を基調に、ライトブルーをアクセントに用いた
さわやかなオフィスカラーです

あらためて事務所のコンセプトをお聞かせください。

安里 ホームページで「起業・会社設立のご相談」を第一に掲げている通り、地元でスモールビジネスを営んでいる方、新たにスタートアップされる方などを支援することで地域経済を支えたい、そんな思いで事務所を開業しました。当初は2~3人のスタッフとともに、自分の目の届く範囲で少数の事業者にじっくり寄り添えるような事務所経営をイメージしていたのですが、いざ始めてみると、地元に司法書士事務所や会計事務所が少ないということもあって、士業の需要が非常に大きく、口コミや紹介で多くの問い合わせが寄せられました。
 特に開業3年目あたりからは顧問先事業者がどっと増えて相談内容の幅も広がったため、「地元の声に着実に応えねば」と腹をくくり、規模拡大に舵を切りました。といっても単に人員を増やしたわけではありません。税務以外の補助金申請支援や財務支援、経営改善支援、融資斡旋といった多様な案件に対応できるよう、専門的知見を備えたスタッフを迎えていきました。
 例えば、ここ数年で最もニーズが高まったのがコロナ禍で業績が悪化した事業者やコロナ対策で実施された実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済に窮する事業者などの資金繰り改善支援です。こうしたニーズが高まることは早い段階から分かっていたので、それを見越して金融機関に勤務経験のある人、商工会で働いた経験があって地域の実情をよく分かっている人などを採用し、それぞれの課題に対するチームを作りました。
 おかげで問い合わせがさらに増えており、開業当初4~5社だった顧問先は現在、70~80社にまで伸びています。また、新分野展開や事業転換、業種転換、業態転換、事業再編など、思い切った事業再構築に挑戦する中小企業を対象とした「事業再構築補助金」の申請サポートにも力を入れており、現在までの採択数は県内トップクラスとなっています。

幅広い案件に対応できるだけの人材を集めるのは大変かと思います。採用活動はどのように行っているのでしょうか。

安里 おっしゃる通り人材採用には苦労しましたが、地元を中心に人脈を活かして地道な声掛けを行い、時間をかけて徐々に優秀な人材を増やしてきたところです。例えば金融機関の勤務経験者については、財務・経営支援、融資斡旋などについて一緒に勉強会や交流を重ね、1年半ほどかけて当事務所のコンセプトや実情もよく伝えた上で入所してもらいました。ここ最近は事業承継やM&Aのニーズが高くなっていて、既に数多く相談も寄せられているので、そうした案件に強い人材を探しているところです。

専門的な知見を持つ人材の増強に注力すると同時に、未経験者の採用も積極的に行っていると伺いました。

安里 ここ数年、1年に1人以上、未経験者採用を行っています。当然、教育・育成に時間と手間がかかってしまいますが、これから末永く地元の事業者支援を手掛けていくには20~30代の若手をじっくり育てていくことが必須だと思っています。ちなみに、今年4月には新たに3人の若手を採用しました。

新人教育としてはどんなことを行っているのでしょうか。

安里 MJS主催の研修など、さまざまなテーマの外部研修を積極的に受けさせています。また、新人に役員報酬について説明させ、私が経営者役となってさまざまな質問を投げかけるなど、研修や勉強会を通して覚えた事柄をアウトプットする練習の機会を日頃から設けるようにしています。

攻めの姿勢で人材力とネットワークを拡大

最後に今後の展望についてお聞かせください。

安里 税理士業はサービス業です。決まった税務だけを淡々とこなすのではなく、顧問先の困り事に幅広く、総合的に応えられる事務所でありたいと考えています。さらにいえば、顧問先からの相談をお待ちするのではなく、常に「攻め」の姿勢でさまざまな技を仕掛けていく〝総合格闘技〟のように、顧問先の課題解消に努めたいと思っています。当然、それを実践するためには数多くの技、つまり専門的知見が必要となりますので、今後も引き続き、各分野に長けた人材の増強を進めてまいります。
 また、職員がのびのびと気持ち良く働ける職場環境を作ることにもこれまで以上に力を入れていきたいですね。顧問先に良いサービスを提供するには、職員が笑顔で働いていることが前提だと思います。

北谷町から営業エリアを広げていくことは考えていますか。

安里 地元だけでなく、より広いエリアを開拓していきたいと考えています。関連して、同業者とのネットワークを広げようという考えから、福岡など県外各地で開催される研修には積極的に参加するようにしています。地域特性も考え方もノウハウも異なる会計事務所とのやりとりはとても刺激的で、学びや気づきに満ちています。時代の変化や新たなニーズに対応するためにも、ぜひそうした機会を重ねて顧問先支援のあり方のアップデートを図っていきたいと思います。

本日はありがとうございました。ますますのご発展をお祈りいたします。

History & Story税理士までのあゆみ

 家業が司法書士事務所だったとはいえ、幼い頃は士業について意識したことがなかったという安里先生。専門学校で学んでいた18歳の時、自分が簿記に向いていると気づき、それを活かした仕事として税理士に興味を持ったといいます。
 その後、21歳で上京し税理士になることを目指して猛勉強。沖縄県那覇市の会計事務所で4年半ほど実務に携わった後、27歳の時に税理士試験に合格し、2017年に地元・北谷町に戻って現在の事務所を開業されたそうです。
 以後、本業の傍ら地域との関係も大事にし、商工会青年部や地元の「山手通り会」、観光協会などの監事を務めている他、さまざまな地域活動にも携わられています。

安里匡平税理士事務所

安里匡平税理士事務所
所在地/
沖縄県中頭郡北谷町字桑江618番地7
TEL/
098-979-6656
設立/
2017年
職員数/
18名
HP/
https://asato-zei.com/

Visit the local

沖縄屈指のリゾート地でローカルグルメを堪能!! 地元酒蔵の泡盛と
居酒屋の沖縄そば、ジャマイカ仕込みのジャークチキン

泡盛「北谷長老」
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北谷長老酒造工場(株)は琉球王朝時代の首里にルー ツを持つ老舗蔵。スタッフが少人数のため年間生産量 は限られていますが、伝統製法にのっとり、味がブレないよ う丁寧な酒造りを行っています。看板商品「北谷長老」は3 年以上貯蔵した古酒(くーすー)がメインで、度数が異なるさまざまな商 品をそろえています。「北谷長老 13年古酒 25度」はさわや かな香りと甘さが広がり、後からほのかに甘苦さが感じられ るふくよかな味わいで女性にも人気の逸品。ロックやストレー トがオススメです。

「そば&酒膳処 一本松」の一本松そば
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北谷町桑江にある「そば&酒膳処 一本松」は地 元で人気の居酒屋。ラーメン店で修業した店主が、 伝統的な沖縄料理をアレンジした豊富なメニューが大 好評です。中でも名物メニューとなっているのが「一 本松そば」。出汁はカツオ、ガラ、魚骨など数種類をブ レンドし、化学調味料の使用は一切なし。同じ町内の 製麺所の生麺を使用し、口に運んだときに出汁がうま くからまるように太麺と細麺をブレンドするというこ だわりぶりで、トッピングはてびち、ソーキ、三枚肉 の豪華3点盛り。奥深い出汁ともちもちした生麺、ほろ ほろととろける肉の組み合わせは最高、ぜひ一度ご賞 味あれ。

「FLEX Bar & Grill」のジャークチキン
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ジャークチキンとは、さまざまなスパイスや ハーブなどをすり込んで寝かせたチキンをじっ くり焼き上げたジャマイカの名物料理。「FLEX Bar & Grill」はその本場ジャマイカ仕込みのオリジナルジャー クチキンやカレーを楽しむことができるレストランです。 レゲエ好きでジャマイカに住んだこともあるオーナー が食材やスパイス、ハーブにとことんこだわっている だけあって絶品。安里先生もレゲエ好きが高じてこの 店を訪ね、たちまちジャークチキンのトリコに。「一度 食べればヤミツキになること間違いなし!」と安里先 生が太鼓判を押す逸品です。

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