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東京会企画①

2024年02月号

3つの「東京ミッドタウン」を巡る

三井不動産(株)が都心部に開発している複合施設「東京ミッドタウン」。 現在、この施設は六本木と日比谷、八重洲にあり、それぞれの地域においてシンボル的な存在となっています。 そして、個性的なコンセプトとイベントで、国内外の来客を大いに楽しませ続けています。 そこで、この3つの東京ミッドタウンの管理・運営を手掛ける東京ミッドタウンマネジメント(株)に、 それぞれの街と施設の特徴や楽しみ方をご紹介いただきました。

「JAPAN VALUE」を世界に発信しつづける街

 「東京ミッドタウン」とは、三井不動産が開発する都心部におけるミクストユース型(複合用途型)街づくりのブランド名称です。2007年のブランド誕生以来、「『JAPAN VALUE(新しい価値・感性・才能)』を世界に発信しつづける街」をビジョンに掲げ、「Diversity」「Hospitality」「Creativity」「Sustainability」の4つを共通の提供価値(バリュー)として街づくりを進めています。

 現在は07年開業の「東京ミッドタウン(六本木)」、18年開業の「東京ミッドタウン日比谷」、23年3月開業の「東京ミッドタウン八重洲」の3つの街を展開中で、共通のビジョンとバリューに加え、六本木では「On The Green」、 日比谷では「In The Park」「Entertainment」「Elegance」、八重洲では「Centrality」「Open Mind」「Harmony」という、街の個性を活かしたバリューを設定しています。

「Creativity」を刺激する「東京ミッドタウン(六本木)」

「東京ミッドタウン(六本木)」の外観

「東京ミッドタウン(六本木)」で実施された
「MIDTOWN OPEN THE PARK 」(上)と
「DESIGN TOUCH」(下)

 六本木・赤坂エリアにある「東京ミッドタウン(六本木)」はサントリー美術館、国立新美術館、森美術館からなる「アート・トライアングル」内にあり、内部に日本で唯一のデザイン専門施設「21_21 DESIGN SIGHT」や多くのパブリックアートなどがあることから、「デザインとアートの街」としてのイメージが定着してきています。

 また、この胸躍る「デザインとアートの街」において、ここでの共通バリュー「Creativity」に満ちた空間とイベントを提供しています。例えばこの場を訪れる人や働く人たちに、デザインとアートを通じて独創性や知的想像力を高めてほしいという思いから、毎年秋に「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」というデザインイベントを実施中です。また、才能あるデザイナーやアーティストとの出会い、コラボレーションを目指し、デザインコンペとアートコンペから成る「TOKYO MIDTOWN AWARD」も実施しています。

 さらに、年間を通してさまざまな季節イベントを開催しており、広大な緑地を活かしたイベント「MIDTOWN OPEN THE PARK 」では、芝生の上でピクニックやアート、こいのぼりなどを楽しむことができ、毎年、多くの人たちでにぎわっています。まさにここで設定しているバリュー「On The Green」を体現するイベントの一つです。

「Entertainment」が満載の「東京ミッドタウン日比谷」

 「東京ミッドタウン日比谷」では、日比谷公園が隣接していることから「In The Park」、日比谷が映画・演劇の街であることから「Entertainment」、帝国ホテルやザ・ペニンシュラ東京などのおもてなしを堪能したり、ハレの日にお越しいただきたいという想いから「Elegance」という独自のバリューを掲げています。

 その中でも「Entertainment」は街のイメージとして最も象徴的なバリューとなっており、「東京ミッドタウン日比谷」でも「日比谷ステップ広場」を中心に年間を通してさまざまなイベントを開催しています。

 もちろん、街全体にも「Entertainment」な雰囲気があり、全国的な知名度を誇るイベントが多数開催されます。例えば、毎年5月に開催される野外音楽フェスティバル「日比谷音楽祭」、10月に開催される「HIBIYA CINEMA FESTIVAL」「東京国際映画祭」はエンターテインメントの聖地・日比谷を象徴するイベントと言えるでしょう。特に日比谷仲通りで開催される東京国際映画祭のレッドカーペットは、映画の街・日比谷を象徴する秋の風物詩になりつつあります。

「東京ミッドタウン日比谷」の外観

秋の風物詩になりつつある「HIBIYA CINEMA FESTIVAL」

「日比谷音楽祭」の様子(東京ミッドタウン日比谷)
©日比谷音楽祭実行委員会

「Centrality」を活かした「東京ミッドタウン八重洲」

 「東京ミッドタウン八重洲」の来館者数は、2023年3月のグランドオープンからわずか7カ月で1000万人を突破しました。東京駅直結というアクセスの良さから旅行者の方、ワーカーの方など、さまざまな方に来館いただいた結果だと思います。

上:「東京ミッドタウン八重洲」の外観
下:伝統文様を採り入れたイルミネーション(上)
と、ねぶたの技法で造作した「ねぶたさんた」(下)

 そんな八重洲は江戸時代から日本の職人が集う「クラフトマンシップ」の街として栄えた歴史を持ち、今も夢を抱く人々が未来に羽ばたくための玄関口となっています。そして、その土地柄を象徴する「東京ミッドタウン八重洲」では、抜群のアクセス(Centrality)を活かし、これから日本が誇るクラフトマンシップを八重洲から発信するという想いを込めて「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」というコンセプトを掲げています。23年のクリスマスでもこのコンセプトを体現したいと考え、イルミネーションなどのテーマを「ジャパンクラフト」とし、西洋の文化であるクリスマスを日本の伝統工芸や伝統文化に昇華する試みを実践。青森の伝統工芸である「ねぶた」でサンタクロースを造作した他、イルミネーションにも伝統文様を採り入れるなどして日本の手仕事を体感いただけるようにしました。

 このように「東京ミッドタウン」は立地する街に合わせて、多様な取り組みやイベントを展開しています。ぜひともお立ち寄りいただき、「東京ミッドタウン」と街の魅力を存分に感じてほしいと思います。

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