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呉屋悟空税理士事務所 写真

事務所訪問

「決算予想」で顧問先の経営を
見える化し持続的成長を支援

沖縄本島の中南部、浦添市に事務所を構える呉屋悟空(ごやごくう)税理士事務所。 所長の呉屋 悟空先生の信条は、丁寧で着実な経営支援を行うこと。月次決算時には必ず「決算予想」を伝え、顧問先の経営者が自社の現在地と展望を把握できるよう心掛けているそうです。 また、次世代を見据えて事務所のDXや人材育成にも注力しており、その成果が徐々に出始めているといいます。

上場支援や労務支援などさまざまな業務を経験

呉屋先生は2008年に、波平正税理士事務所を退職し、12年に独立開業されました。まずはその前職時代のご経験からお聞かせください。

「決算予想」を明確に伝え、経営者が自社の現在地と展望を
把握できるよう支援していると呉屋 悟空先生

呉屋 悟空所長(以下、敬称略) 波平正税理士事務所には1994年に入所し、数多くの顧問先を担当させていただきました。相続税関係の実務などを幅広く手掛けた他、資本金10億円以上の中堅企業の税務やグリーンシート市場※1への上場支援にも携わりました。その中で学んだ社内規定や内部監査、財務体制、資本政策などに関する考え方は、現在も上場を目指す顧問先への指導に活かされています。
 また、この頃に労務面での支援経験を積むことができました。CGデザイン事業を主軸として県内外の複数拠点で不動産・飲食などを展開していた顧問先では約50名の従業員を抱えていたのですが、労務体制の整備になかなか手が回らず、それが課題となっていました。そこで、私は歩合給・評価制度などを導入して従業員のモチベーションアップと人件費の最適化を提案するなど、いろいろな施策を講じたのです。税務の枠を超える業務ではありましたが、こうしたサポートを顧問先に喜んでいただけ、現在も顧問先が抱える税務外の相談事や課題に柔軟に対応しています。
 約14年間勤めた会計事務所を辞める前には、2年かけて所内の人材教育体制の構築にも取り組みました。具体的には、各顧問先に必ず新人とベテランの2人組を担当者として配置するというもので、新人教育とともに事務所全体の業務の標準化にも繋げることができました。

※1 グリーンシート市場……非上場企業の株式(店頭取扱有価証券)などを売買できるよう、日本証券業協会が1997年7月から2018年3月まで設けていた制度

持続可能な経営のための「決算予想」を大事に

現在、顧問先はどのような業種が多いでしょうか。また、顧問先の経営支援にあたって呉屋先生が重視していることをお聞かせください。

呉屋 現在、数十社の税務顧問を務めていますが、業種は建設・サービス・不動産・介護業などさまざまです。開業以来、波平正税理士事務所時代からのご縁や口コミのおかげで毎年、安定して10%増ほどのペースで顧問先数を伸ばしてきました。
 私が顧問先と接する上で大事にしているのは「決算予想」を明確に伝えることです。中小企業の経営者の多くは多忙で、経常利益や各税の納税額をそこまで把握しきれないことが往々にしてあるので、私は日頃から決算の時期だけでなく、経営者に代わって事前に納税やキャッシュフローの見通しを立てて皆様のサポートに徹しています。月次決算の打ち合わせの際には決算予想を伝え、経営者が自社の現在地と展望を把握できるよう説明しています。

昨今、顧問先からはどのような相談が寄せられていますか。

呉屋 事業承継や相続関係の支援を行う機会が増えている他、本業で稼いだお金を原資として不動産投資を行いたいなど、先を見据えた資産運用に関する相談も多く、税務面から丁寧なアドバイスを心がけています。
 もちろん、法人成りの支援も例年ありますが、税理士から見て時期尚早である場合にはいったん引き留め、売上規模や今後の見通し、法人化後の経営者の役員報酬にかかる所得税・社会保険料と、会社に残すお金にかかる法人税・社会保険料とのバランスなどを説明し、法人化には何よりタイミングが重要であるということを伝えるようにしています。

次世代を見据えてDXや人材育成に着手

顧問先のDXによる業務効率化やシステム導入支援などについてはいかがですか。

コロナ禍を機に机を壁に向けて、職員が集中しやすい
環境を整備したそうです


呉屋 顧問先の代替わりや新しい人材が加わったタイミングで、業務のDXに取り組みたいと相談いただくケースが増えています。そうした際には、MJSのクラウド業務管理システム「Edge Tracker」の経費精算や勤怠管理などを提案し、導入をサポートしています。
 また、当事務所内の業務DXとしては今後、AI‐OCR入力による仕訳の自動化を検討しています。ベテラン職員からすれば証憑の入力は手打ちの方が早く、対応など不要という意見もあるでしょうが、今後の人材不足や、より複雑化していく税務への対応を見据えると、今のうちから導入を進めておく必要があると考えています。業務フローの再設計や職員教育などから着実に取り掛かっていきたいと思います。

呉屋先生はミロク会計人会連合会の「経営支援特別委員会」※2の委員として、DX支援プラットフォーム「Hirameki 7」の「経営分析プラス」の機能向上などについて議論を重ねているそうですね。

※2 2026年度から経営支援委員会に名称が変更され、常設委員会となりました

呉屋 縁あって、昨年から委員として参加しています。委員会の主題となる「経営分析プラス」には生成AIが自動で経営分析コメントを作成してくれる「AIレポート」があります。経験の浅い職員でも、このレポートを介して顧問先と経営課題の解決などについて話し合えるようになることが理想です。ただ、顧問先の業種や事業の特性によっては難しいこともあります。例えば、建設業では工事が年をまたぐケースなど売上計上のタイミングの判断が難しい場面がありますし、同時進行している複数の現場についてそれぞれ複雑な工事原価管理をしなければならず、職人や協力会社などの外注先も膨大な数に上ります。これらの要素を全てシステムに落とし込んで経営レポートを作成するというのはまだ現実的ではないように思います。これからも、委員会の中で提言していきますので、今後の機能拡張や使い勝手の向上に期待したいところです。

最後にこれからの展望をお聞かせください。

呉屋 私は今、57歳です。そろそろ事務所を引き継いでくれる人材を探し始めるとともに、職員の教育やスキルアップに力を入れています。その一環で数年前から日常業務に取り入れているのが、独自に作成した「マトリクス」という表です。これは職員のセルフチェックはもちろん、私の方でも職員一人ひとりの業務内容や進捗をひと目で把握できるので重宝しています。このマトリクスをもとに各職員に顧問先支援の流れや重要なポイントを伝え、徐々に顧問先への訪問や会話などの場数も踏ませ、経験値を上げているところです。
 まだ、事業承継をどうするかは何も決まっていませんが、職員一人ひとりが将来この事務所と顧問先を支えていってくれるよう、こうした人材教育には今後もしっかり取り組んでいきたいと思います。

本日はありがとうございました。ますますのご発展をお祈りいたします。


この「マトリクス」で職員自身のセルフチェックとともに、職員の進捗管理に活用しているそうです


History & Story税理士までのあゆみ

 学生の頃から漠然と「社長になりたい」と考えていたという呉屋先生。一時期は東京に出て大学進学を目指していたそうですが、毎日、満員電車に揺られて予備校に通う日々を送る中、「進学しても就職してもこうして満員電車に揺られるくらいなら、資格を取得して独立起業する道を歩みたい」と考え直したそうです。
 こうして19歳の時に税理士になることを決意し、地元に戻った呉屋先生は、実務を学ぶため、1994年に波平正税理士事務所に入所。数年後には所長代理として数多くの企業の税務顧問を務めるまでになりました。そして40歳の時に事務所を辞めて一般企業で働きながら沖縄国際大学大学院に通って勉学に励み、2011年に税理士登録、翌年に浦添市安波茶ニュータウン入口に税理士事務所を開業されました。以後、15年と21年に市内で事務所を移転し、現在に至ります。

呉屋悟空税理士事務所

呉屋悟空税理士事務所
所在地/
沖縄県浦添市字経塚190-5-2F
TEL/
098-874-5859
設立/
2012年
職員数/
5名

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浦添市の地元馴染みのグルメスポットと歴史スポット

浦添で地元住民に愛される
老舗割烹

地元で水揚げされた近海の鮮魚料理が
一番のオススメ




(中央・下)趣深い店内の様子

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 浦添市城間の浦添学園通り沿いにある「割烹ちばな」は創業43年の老舗割烹。近隣住民が結納や100日祝い、誕生日のお祝いなどに利用している他、地場企業などの接待や会合にも使われる地元馴染みの名店で、浦添漁港で水揚げされる鮮魚などの地元食材がふんだんに使われている会席料理が評判です。
 呉屋先生の同級生で2代目大将の知花 一史(ちばな かずふみ)さんによれば、魚料理で人気があるのは高級魚マクブ※1やミーバイ※2の刺身やバター焼き、煮つけ、マース煮(塩煮)など。毎日、漁港で仕入れを行っているので、時には「白身のトロ」といわれるほど美味な深海魚「インガンダルマ」※3(食べ過ぎると腹痛や下痢になるため要注意)など珍しい魚が手に入ることもあるそうです。また、魚料理の他にも沖縄本部町の自然が育んだブランド牛「もとぶ牛」のステーキやしゃぶしゃぶ、沖縄南部で養殖されている肉質柔らかで臭みのないすっぽん料理「沖縄パインすっぽん」などもオススメです。
 最近ではこうした数々の美味・珍味を求めて、インターネットなどで情報を得た観光客も時折、店を訪れるようになっているとのこと。「沖縄に来たからには、沖縄ならではの地元食材と泡盛のペアリングを心行くまで堪能してほしい」と知花さん。近くに立ち寄られる際は「ちばな」の会席料理を味わってみてはいかがでしょうか。


※1 別名「シロクラベラ」とも言い、ベラ科の1種。「沖縄三大高級魚」のひとつとされる
※2 沖縄の方言で「ハタ類」全般を指す
※3 アブラソコムツとも言い、沖縄で郷土料理として提供される場合を除き、食べることは推奨されていない

首里城以前の琉球王国の
舞台となった浦添城跡

沖縄戦で損壊したものの、発掘調査や古絵図・古写真の分析、聞き取り調査などを経て復元された見事な石垣

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 浦添城跡は王宮が首里城に移される以前、歴代の王の居城として13~15世紀にかけて琉球国中山の歴史の舞台となった城跡です。標高約130mの琉球石灰岩の丘陵にあり、高台からは東シナ海や読谷(よみたん)まで見渡すことができます。  また、城跡の北側中腹にある「浦添ようどれ」は一見の価値あり。自然洞窟を掘削して造られた英祖王(えいそおう)(在位1260~1299)と尚寧王(しょうねいおう)(在位1589~1620)の陵墓で、沖縄の墓造りの原型になったと考えられているそうです。  現在、この浦添城跡一帯は緑豊かな「浦添大公園」として整備され、市民の憩いの場となっています。

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