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会計人のリレーエッセイ

2021年02月号

私の生まれ育った街、 深谷市

中村 文男

関東信越会

埼玉県深谷市中村 文男

 私の生まれ育った街、深谷市は、埼玉県の北部に位置し、人口は約14万2000人である。室町時代に上杉房顕が深谷城を築き、その周辺に城下町が形成されたのが深谷市の中心市街地の始まりと言われている。江戸時代は中山道の宿場町であった。

 今年2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公である渋沢栄一は、深谷市の出身だ。近代日本経済の父と言われ、天保11年(1840年)に深谷市血洗島の農家に生まれた。当初は、倒幕思想を抱いたそうだが、後に徳川慶喜に仕官した。徳川慶喜は、徳川幕府の最後の将軍であるが、財政改革に手腕を発揮した渋沢栄一を重用する。「青天を衝け」では、農民の渋沢栄一が倒幕を志したものの、まるで正反対の幕臣となり、さらに新時代を切り拓く渋沢栄一と徳川慶喜の物語がパラレルに展開するドラマになるようだ。出演者は、渋沢栄一役が吉沢 亮、徳川慶喜役は草彅 剛が演じる。深谷市民は、大いに盛り上がることになるだろう。

 この他にも渋沢栄一は、新一万円札の顔としても注目される。2019年4月に財務省は、2024年度上半期に千円、五千円、一万円の紙幣(日本銀行券)を一新すると発表した。なんと新一万円紙幣の表の図柄は、渋沢栄一である。深谷市民は、この件についても大いに盛り上がった。渋沢栄一は第一国立銀行(現在のみずほ銀行)他多くの企業を設立し、日本の資本主義の発展に大いに貢献した人物であり、深谷市の誇りである。

 渋沢栄一と同じ深谷市に生まれた私は、2020年に還暦となった。税理士となり何か深谷市に貢献できることはないかと考えていたが、固定資産評価審査委員会の委員に推挙され今ではいつの間にか委員長、今年度は3期(1任期3年)目の最終年で足掛け9年、市政功労者表彰式で「市政の運営に貢献された方」として表彰された。こんな私ではあるが、少しでも深谷市に貢献できたことを嬉しく思う。

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