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事務所 訪問

2021年02月号

税理士法人サリーレ 写真

〝Lead to Success〟をキーワードに
顧問先企業を徹底サポート

創業支援をはじめ、顧問先企業のビジネスを成功に導く手厚いサポートが評判の税理士法人サリーレ。昨夏に開所したばかりのスタイリッシュな新オフィスでは数多くの若手スタッフが働き、活気に満ちています。代表社員の岸 久貴先生にこれまでの歩みと展望を伺いました。

多彩な人材を集めて新たなスタート

まずサリーレグループの全体像を教えていただけますか。

岸 久貴代表社員(以下、敬称略) 税理士法人サリーレを中心として、総務・秘書などのバックオフィス業務を担う(株)サリーレラヴォーロ、M&Aや事業承継、不動産売買のサポートなどを手掛ける(株)サリーレアフェット、生命保険・損害保険の販売代理店である(株)保険バンク、そしてグループ全体を統括する(株)サリーレセントラルの計5社で一体となって層の厚い顧問先支援を展開しています。

その体制を整えるに至るまでの経緯を伺いたいと思います。2011年3月の東日本大震災が大きな転機となったそうですね。

 あの大災害を経て「これまで通りの仕事のやり方ではダメだ」と痛感したのです。当時はまだ税理士法人化もしておらず、4人いたスタッフは全員が事務要員。顧問先とのやりとりから入力、決算まで、ほとんどの業務を基本的に私が担っていました。当然のことながら、このような体制では突発的な災害や不測の事態を乗り切れず、末永く持続的に顧問先を支えていくことができません。そこで、思い切って多様な中途人材の獲得に乗り出したのです。当時のMJSの担当者が「岸先生が単独で事務所を引っ張っていくのではなく、特別な技能を備えた人材を複数仲間に加えてチーム戦で事にあたるべきです」とアドバイスしてくれたことにも背中を押されました。

どんな人材が加わったのですか。

 前職がシステムエンジニアでITに精通した人材、ファイナンシャルプランナーの有資格者、広告代理店での勤務経験がある営業など、非常に頼もしいメンバーが集まりました。彼らは現在も当グループの中核を担ってくれています。

新たなチームで再スタートを切って4年後には税理士法人化を果たされ、昨年の夏には新たなオフィスを開設しましたね。今日はその新オフィスにお邪魔していますが、実にスタイリッシュで洗練された構えと造り、内装に驚きました。どんなコンセプトがあるのでしょうか。

 「光」をテーマに、明るく開かれた空間を演出することにこだわりました。会計事務所というと、顧問先企業のさまざまな情報をお預かりしていることもあって、ともすれば閉鎖的なイメージを持たれてしまいがちですが、それを変えていきたいのです。税理士は常に顧問先企業に活力を与えられるような存在でなければならないと、私は考えています。それを形にしたのがこのオフィスです。

ワンストップでの創業支援に注力

顧問先企業へのサポートについて、得意分野や特長を教えてください。

 何といっても創業支援ですね。ここ最近、年間平均80件のペースで新規顧問先が加わっていますが、そのうち約6割が創業・起業の相談です。栃木県は製造業や建設業が強いのですが、当グループではIT企業や飲食業、美容系といったサービス業が多く、エリアとしては地元の栃木県はもちろん、東京都内や千葉県、埼玉県、神奈川県まで幅広く、北は北海道から南は沖縄まで全国をカバーしています。

サリーレグループならではの創業支援の強みをお聞かせください。

 グループ全体でワンストップのフォローができることです。①借入先の金融機関を紹介する「金融支援」、②明確な目標を設定し、その達成に向けた事業計画をつくる「事業計画支援」、そして③家族や従業員を抱える経営者の責任として生命保険・損害保険を提案する「リスクマネジメント」、この3本柱で起業家を支えています。

 もちろん創業期のみならず、成長期から成熟期、第二創業などのステップアップまで顧問先企業と並走し、その時々のステージに応じたサポートを行っています。その中で常に大事にしているのが、当社の企業理念でもある〝Lead to Success〟。顧問先の真横に並んで走る二人三脚ではなく、あくまでも顧問先の一歩前から手を引いたり、一歩後ろから背中を押してあげたりすることで成功に導いていく―。それがサリーレ流です。

「サリーレ」はイタリア語で「飛躍」を意味する言葉だそうですね。これまでに大きく飛躍した顧問先企業の事例をいくつかお聞かせいただけますか。

 例えば、1人1店の個人事業からスタートした美容師さんがいましたが、創業5年で10店舗展開、従業員数も50人くらいの規模になり、栃木県内でも有数のサロンに成長しました。飲食業でも創業から約10年で海外に複数の和食料理店を出店している事業者がいます。いずれの経営者にも共通するのは、私たちの助言に耳を傾け事業計画と資金計画をしっかり立てたことです。また建設業でも、従業員たった3人での創業期からサポートして、今や約100人を抱え売上も数十億円に達し、全国に拠点を展開している地場企業があります。その会社のことは社外取締役として、今も継続して経営サポートをしています。

初来訪者を驚かせる瀟洒なミーティングルーム

初来訪者を驚かせる瀟洒なミーティングルーム

建物2階にある広々とした執務スペース

建物2階にある広々とした執務スペース

オフィス内にラウンジを設け、癒しの空間も

オフィス内にラウンジを設け、癒しの空間も

日々のコミュニケーションでスタッフの人間力を磨く

年々、人員拡充を進め、現在では40人近いスタッフを抱えているそうですね。その人材教育についてはどのようなことを実践しているのでしょうか。

Lead to Successを掲げ、顧問先の成長を支援し続ける岸 久貴先生

Lead to Success"を掲げ、顧問先の成長を支援し続
ける岸 久貴先生

 税理士はサービス業ですから、顧問先企業の経営者が一体何を求めているのか、どう付き合っていくべきかを常に先回りして考えられなければなりません。そのための人間力をいかに形成するか、ということを人材教育において何より重視しています。日頃の報告・連絡・相談は当然として、とにかく社内ミーティングを細かく定期的に行って、コミュニケーションを重ねる中でスタッフ一人ひとりの人間力を養うよう心掛けています。また、当グループでは新人には必ず入社後3年間、寮生活を送ってもらっているのですが、これも先輩・後輩の共同生活の中で人間力を培ってもらうのが一番の狙いです。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

 コロナ禍で会計事務所を取り巻く環境が大きく変化しつつあります。記帳代行や自計化支援など〝経理を締める〟ことから、〝経理を通じて何を伝えるか〟へと、仕事の質・内容が変わってくるのではないかと思います。職業会計人として顧問先にいかに寄り添えるかが大事になり、そのためには最先端の技術や知識を常に吸収し、提供することが肝要です。先述した〝Lead to Success〟にもつながりますが、顧客の一歩先をいく提案をする。これが差別化要因になると考えます。そして目標としては、この先数年で従業員規模を倍にし、しっかりと地域に根を張った地場企業になりたいですね。と同時に、4~5年かけて拠点を全国に増やし、各地の先生方との連携関係の構築にも力を入れたいと思っています。

本日はありがとうございました。ますますのご発展をお祈りいたします。

税理士までのあゆみ

 宇都宮市材木町にある(有)材木町事務所の田中 正夫先生のもとで学びつつ、大学院に通っていたという岸先生。2004年に28歳で税理士登録を果たすとともに、同じく税理士の女性と結婚。しばらくは引き続き材木町事務所に通いながら、自らの開業税理士としての営業活動も行うという非常に多忙な日々を送ったそうです。06年には晴れて独立し自宅兼事務所を建て、地元・宇都宮商業高校の高校生を雇って本格的に岸久貴税理士事務所としての活動をスタート。本文で触れたような奮闘を経て、16年11月に税理士法人化、税理士法人サリーレを立ち上げました。

税理士法人サリーレ

所在地
栃木県宇都宮市戸祭3-6-4
TEL
028-663-8788
設立
2006年
職員数
36名

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