関東信越会企画②
2019年04月号
ラグビーワールドカップ2019日本大会「ラグビータウン熊谷」で開催
いよいよ今年9月20日から11月2日までの44日間、全国12都市(会場)で「ラグビーワールドカップ2019TM日本大会」(RWC2019)が開催されます。そして、アジア初の開催として注目される今大会の会場の一つに、埼玉県熊谷市が選ばれました。その開催決定までの経緯と官民を挙げての取り組み、そして熊谷市の見どころなどについて、熊谷市ラグビーワールドカップ2019推進室を取材しました。
「ラグビータウン」として昔からラグビーが盛んな町 熊谷市
埼玉県熊谷市は「ラグビータウン」として昔からラグビーが盛んで、ラグビーの普及に取り組んできました。その背景には、1959年に熊谷工業高校の前身である熊谷商工高校ラグビー部が初めて全国大会に出場し、63年から4年連続出場で全国大会の常連となったこと、91年に同工業高校が「冬の花園」(全国高等学校ラグビーフットボール大会)を制して日本一になったことが挙げられます。また、この91年には国内有数のラグビー専用スタジアムとして知られる熊谷ラグビー場が完成。以来、熊谷は「西の花園、東の熊谷」と称されています。現在は市内の全小学校の体育の授業に「タグラグビー※」が導入され、市内には中学・高校の部活動や大学、社会人など合わせて14のチームがあります。中でも市を拠点とする7人制女子ラグビーチーム「アルカスクイーンクマガヤ」は日本代表を多く輩出しています。
開催に向けた官民の取り組み
そして、09年7月に「ラグビーワールドカップ2019」の開催地が日本に決定したことを受け、熊谷市と埼玉県ラグビーフットボール協会などは11年にラグビーワールドカップ2019埼玉県招致委員会を設立。14年には埼玉県と熊谷市が共同で開催希望申請書をラグビーワールドカップ2019組織委員会に提出し、15年3月に同組織委員会から開催都市発表があり、熊谷市が全国12開催都市の一つに決定しました。開催決定に至るまで、10万人を超える署名活動、友好都市であるニュージーランドのインバーカギル市からも署名を集めるなど、市民・県民一丸となって招致活動に取り組んだことが評価されたのです。なお、熊谷ラグビー場は今回のワールドカップ開催決定を受けて、18年に約124億円をかけた改修工事を実施、最新設備を完備した新ラグビー場として生まれ変わりました。
また、熊谷市ではラグビーワールドカップを盛り上げるために、イベントなどでPRブースやラグビー体験コーナーを出展。さらに、原付ナンバープレートにおいて同大会バージョンを作成したり、熊谷ラグビー場で開催された日本ラグビーの最高峰リーグ「ジャパンラグビートップリーグ」で市民向け優待券を発行したりするなどの取り組みを行ってきました。もちろん、民間も積極的に関わっており、地元の熊谷うちわ祭ではラグビーパレードや、商工会議所が中心となり、熊谷ラグビー場で開催された試合の観戦者に市内の飲食店で利用できるワンドリンクサービス券を配布するなどして盛り上げに貢献してきました。
9月と10月に熊谷で行われる3試合は世界200以上の国・地域にテレビ放映され、40億人が視聴するとされているので、「ラグビータウン熊谷」を発信する絶好のチャンスと同市では捉えています。皆様もこの機会に熊谷市に出かけられてはいかがでしょうか。