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東北会企画③

2018年07月号

いま人気を集める
「週末は山形で農園ランチ」

東北地方の南西部に位置する山形県は、村山地方・最上地方・置賜地方・庄内地方の大きく4つの地域に分かれ、それぞれ特有の文化や自然に触れることができます。2015年から県の東部中央に広がる村山地域で、「週末は山形で農園ランチ」という企画がスタート。その魅力について、山形県村山総合支庁地域産業経済課観光振興室室長の小林 克靖氏に伺いました。

村山エリアの生産者と提携とれたての野菜をその場で味わう

豊かな自然に恵まれた山形県は、米、そば、山形牛、さくらんぼ、ラ・フランスなど、おいしい食材の宝庫です。そこで村山エリアでは、以前から新鮮な野菜や果物の味を多くの方々に味わっていただこうと、収穫体験などのグリーンツーリズムを行ってきました。

しかし、受け入れ側の農家さんの都合によって「まとまった人数が集まらないとキャンセルになる」「数週間前から予約が必要」など、参加の間口が狭いものも少なくありませんでした。

そこで、より多くの方が気軽に参加できる企画として始めたのが「週末は山形で農園ランチ」です。主催は村山エリアの7市7町の観光関係者で組織する「やまがた広域観光協議会」で、その事務局を当観光振興室が務めています。

農園ランチは「農園で収穫体験をした後、その食材を使った料理を味わう」という企画です。例えば、これまで「30種のミニトマトを収穫後、トマトのコース料理を堪能する」「もぎたてのリンゴやモモをフルーツシェイクにする」などの企画を実施。その他「ピザ釜でのピザ焼き体験」や「無添加ソーセージづくり」などの調理体験も実施しました。

2015年の開始以降、「農家さんとふれあいながら、旬の素材の料理が味わえる」と年々評判になり、昨年は約200組の方が参加。30~40歳代の女性やファミリー層が中心で、中には「子どもの自由研究のテーマにする」というご家族もいて、山形の食をさまざまな形で楽しんでいただいていると感じています。

また、農家側からは「参加者の笑顔を見ることができてうれしい」「モチベーションアップにつながる」といった声をいただいています。15年は7農園でしたが、17年は15農園に増加。今年度はさらに多くの農家さんに協力いただく予定です。

目標は通年開催収穫体験は700円から

4年目となる今年は、さらに気軽に参加できる企画にしたいと考えています。これまでは「収穫体験とランチのセットで2000~3000円、所要2~3時間」が大半だったのですが、今年は収穫体験のみのコースを増やし、価格も700円からにしました。また例年は5月下旬から11月中旬にかけての開催でしたが、今年度は通年開催の予定です。さっそく4月上旬から開始し、アスパラ、タラの芽、ワラビなどの収穫を楽しんでもらいました。特に好評だったのは自然薯の収穫体験。まだ雪の残る畑の土を掘り起こして、旨味がギュッと凝縮された自然薯を引き抜いてもらうというものです。現場では時折、歓声が上がるなど、楽しんでいただけたようです。

皆さんもぜひ、山形ならではの旬の食材を味わいに来てください。自分の手でとった食材の味は格別ですよ。

村山市の農家で組織する「長谷地ファイブ」による里芋の収穫体験

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大江町の農園「ゆかいな野菜村」で収穫したトマトを使ったコース料理

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村山市の農家レストラン「たも山工房 草木庵」のランチ。旬の野菜を使用

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今年から始まった「大石田町新作物開発研究会」による自然薯の収穫体験

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