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L&B ヨシダ税理士法人 写真

事務所訪問

「傾聴力」などのコミュニケーションを
重視した経営コンサルティング事業を
推進

新潟市と三条市に拠点を持ち、55年以上にわたって地域の中小事業者の税務と 経営を支えてきたL&B ヨシダ税理士法人。代表の吉田 雅一先生はウェブマーケティングを軸とした 顧問先開拓と採用活動に取り組み、着実に事務所を発展させています。 「コミュニケーション」を何より重んじる顧問先支援へのこだわりや今後のビジョンについて伺いました。

ウェブマーケティングで新エリアの顧問先開拓

吉田先生は新潟市に現在のオフィスを開く以前、ご祖父様の代から半世紀以上の歴史を持つ吉田税務会計事務所(現在のL&B ヨシダ税理士法人の三条オフィス)に所属し、お父上の下で働かれていたそうですね。どういったコンセプトの事務所だったのでしょうか。

「コミュニケーション力の強化、
特に傾聴力に注目している」と吉田雅一先生

吉田 雅一代表(以下、敬称略) 何よりお客様とのコミュニケーションを大事にすることが父の信念で、現在も一プレイヤーとして顧問先にしっかり寄り添ってくれていますし、私自身も同じ思いで顧問先支援に取り組んでいます。

三条市の事務所をそのまま引き継ぐ道もあったかと思うのですが、新潟市に新たな拠点を築くに至った理由をお聞かせいただけますか。

吉田 それまで父に世話になりっぱなしだったこともあり、自分自身の力で新たな顧問先開拓と営業エリア拡大を成し遂げたかった、というのが大きな動機ですね。

地縁のない新潟市の事業者にはどうやってアプローチしていったのですか。

吉田 吉田税務会計事務所に所属していた頃から、ウェブマーケティングに挑戦し始めました。専門家の講習に参加したり、書籍を読んだりしてウェブサイトの作り方や見せ方、SEO対策(ウェブ検索結果の上位にサイトを表示させるための対策)を学んでそれを実践したところ、新潟市の事業者の方から新規の問い合わせを多数いただけるようになり、この実績が新拠点の開設につながったのです。そして、現在では法人化を果たして新潟市・三条市それぞれの事務所をグループ化しています。

コミュニケーション重視の経営コンサルサービス

現在もウェブマーケティングは継続して行っていますか。

吉田 はい。メインのホームページの他に「新潟補助金協会」「新潟相続協会」「新潟会社設立ラボ」など、事業者の課題に応じた複数のウェブサイトを立ち上げることで、それぞれの窓口からサポート依頼が多数寄せられるようになっています。特に「起業したばかりの方」「初めての確定申告が近づいてきて不安に思われている方」などが多く、「困ったときの駆け込み寺」としてお声がけいただき、それを機に継続的な支援を行わせていただくことになるケースが多いですね。

ホームページのトップでも「『起業~年商3億円』のプロ」を掲げていますね。起業して間もない、あるいはスモールビジネスに取り組む事業者に対して、具体的にどのような経営・税務サポートを行っているのかをお聞かせください。

吉田 財務の視点から経営支援を行う「MAS監査」(Management Advisory Services/マネジメント・アドバイザリー・サービス)によるコンサルティングを実践しています。その第一歩は徹底的にお客様の話を聴かせていただくことです。「売上をアップさせたい」「資金繰りを改善したい」「従業員のモチベーションと定着率を上げたい」「採用が思うように進まない」など経営者が抱える課題はさまざまですが、そうした課題やニーズ、価値観などを丸一日かけてヒアリングし、お客様も気づいていない本音まで引き出します。そして、このヒアリング内容をベースに5カ年経営計画を立て、さらに1年ごとの計画、1カ月ごとの計画をつくっていきます。

実際にL&B ヨシダ税理士法人のMAS監査を経て課題解決につながった顧問先事業者の事例をお聞かせいただけますか。


上:新潟オフィスの人員は6年で30名に
  拡大したそうです
下:来客向けにグループ運営のカフェ「LAND.」の
  コーヒーなども提供しています

吉田 開店5年目くらいのある食品製造・販売事業者が、「商品はよく売れているのに利益が思うように伸びない」と相談に来られたことがありました。経営状況をヒアリングしながら財務諸表の見方を説明し、実際の貸借対照表や損益計算書、試算表などを見ながら話し合う中で、原価率や人件費率にその原因があることが分かったのです。私たちはその後、経営状況の改善に向けてアドバイスを行っていきました。例えば、それまでは職人がコストを気にすることなく商品を作っていたのですが、「1個いくらで作れるか」を厳密に計算した上で原材料の量や商品の大きさなどを決めるようにしたり、看板をより人目に付きやすい場所に移動したり、ホームページなどでの情報発信の仕方を工夫したりするなど、かなり具体的で細かいところまで一緒に話し合いながら従来のやり方を変えていったことで、着実に利益率が改善していきました。

まさにコミュニケーション重視の経営コンサルティングですね。現在、MAS監査を受けている顧問先はどのくらいいるのですか。

吉田 変動があり5〜10社です。通常の顧問料にプラス5万円でMAS監査を実施しています。当事務所ではこのMAS監査に今後も力を入れるとともに、通常の顧問料で対応できるサービスの範囲内でもなるべく経営数字の見方などをお客様に学んでいただけるよう、いろいろと工夫していきたいと考えています。

ワンストップサービスに向け人材採用にも注力

そうした経営コンサルティングに対応するには、当然のことながら相応のノウハウを持った人材が必要かと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

吉田 人材の層を厚くするのには苦労しました。ですが、先ほども申し上げたウェブマーケティングの手法で地道に採用活動も進めたことで、金融機関や会計事務所経験者、補助金申請代行業務に知見のある方々を仲間に迎え入れることができました。おかげで新規事業の立ち上げや融資、補助金申請などのサポートをワンストップで手掛けられるようになりました。新潟オフィスは当初、スタッフが5人しかいなかったのですが、この6年で30人まで拡大。兼任ではありますが、各職員について税務支援課、コンサルティング課、資産税課、総務課、人事課など、それぞれの得意分野に応じてチーム分けも行っています。

会計事務所に「人事課」があるのは珍しいですね。

吉田 経験者採用だけでなく、将来を見据えて新卒採用にも注力しているので、人事課の職員には活躍してもらっています。ウェブサイトを中心とした求人代行サービスを活用し、明るい職場環境や若者たちが楽しく働いている様子などをアピールするよう心掛けており、毎年3~4人が事務所に加わってくれています。

次代を見据えて今以上にコンサル力を高める

最後に今後の展望をお聞かせください。

吉田 IT(情報通信技術)の発展、特にAI(人工知能)によるさまざまなサービスが台頭する中で、税務・会計サービスの自動化も進んでいます。それでも我々税理士が企業経営者の方々にとって必要な存在となるには、やはりコミュニケーション力をこれまで以上に高めていかねばならないと思っています。そうした意味で今、特に注目しているのが「傾聴力」です。これは相手の話に耳を傾け、しっかりと話を聴かせていただくことで、相手が言い出しづらい話をしっかりと受け止め、理解する能力のことです。職員の一人である私の妻がこの傾聴力のトレーニングを積み、専門資格「産業カウンセラー」を取得し、今も勉強を続けているので、そこで得たノウハウをスタッフ全員に共有していきたいです。
 また、以前は事務所の規模をどんどん拡大していきたいと考えましたが、現在は規模で業務の量を増やすより、ある程度の規模で経営コンサルティングサービスの質を上げていくことを大事にしています。この先5年ほどで100名前後の体制にし、オンラインも活用しながら全国各地の企業経営者の方々に経営コンサルティングを行っていくことが目標です。

本日はありがとうございました。ますますのご発展をお祈りいたします。

History & Story税理士までのあゆみ

 新潟県三条市出身の吉田先生は、小さい頃からご祖父様や父上が働く姿を見て、税理士という職業に親しみを抱いていたそうです。そして高校時代、将来を考える中で父上から「税理士が地域の中小企業を支えている」という話を聞き、税理士になることを志したといいます。東京の大学を卒業した後、24歳の時にUターンして実家の吉田税務会計事務所に入所、働きながら資格取得を目指して勉学を続け、同時にウェブマーケティングで新潟市の顧客開拓にも尽力。29歳で税理士資格を取得すると同時に、その新潟市にオフィスを開設しました。そして、L&B ヨシダ税理士法人として法人化。新潟市・三条市それぞれの事務所をグループ化し、総勢55名のスタッフを擁しています。

L&B ヨシダ税理士法人

L&B ヨシダ税理士法人
所在地/
新潟県新潟市中央区女池4-18-18 マクスウェル女池2F
TEL/
025-383-8868
設立/
2016年
職員数/
55名
HP/
https://www.yoshida-zeimu.jp/

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新潟ならではのソウルフードを紹介!!
新潟といえばラーメン、タレかつ、笹団子

燕背脂ラーメン
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総務省の2021年家計調査によれば、新潟市は「中華そばにかけた外食費」で全国1位。事実、新潟には地元住民の支持を得る「新潟5大ラーメン」が地域に根づいています。その中でも吉田先生が幼少期より愛してきたのは、地元・三条市のお隣にある燕市発祥の「燕背脂ラーメン」。伸びにくい太麺とコクのある濃厚な醤油味、煮干しの出汁が効いたスープ、そしてたっぷりの背脂が特徴で、「ガツンとしたラーメンが食べたい!」という時にはピッタリです。もちろん「脂少なめ」など味わいは注文時に調整できることも多く、女性や子どもにもオススメ。吉田先生は三条市在住時には、家族揃って燕背脂ラーメンの店によく通っていたそうです。

タレかつ丼
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新潟県民のソウルフードの代表格といえばこの「タレかつ丼」。分厚いトンカツを卵でとじたかつ丼を思い浮かべる人も多いかと思いますが、新潟のタレかつ丼は揚げたてのカツを特製のタレにくぐらせてご飯の上にのせるだけの、よりシンプルなものです。甘辛い醤油ダレが薄めのカツによく絡み、相性はバツグン。新潟県全域に多数の専門店がありますが、店によってタレの味わいなどが異なるため食べ比べてみるのもオススメです。ちなみに吉田先生は東京の大学に通っていた頃、都内にタレかつ丼の店を見つけて足しげく通われたそうです。

笹団子
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餡の入ったヨモギ団子を笹の葉でくるんだ新潟の名物「笹団子」。歴史をさかのぼれば戦国時代の携行保存食として生まれたといわれ、長らく各家庭で作られてきたそうですが、昭和の中頃からは新潟土産の定番に。製造工程の見学や笹団子作りができる店もあります。控えめな甘さと笹の葉の爽やかな香りをぜひご堪能ください。

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