CHANNEL WEB

インテグリ税理士法人 盛岡事務所 写真

事務所訪問

どんな相談にも臨機応変に応え
地元事業者の挑戦を税務で支える

関東地方のご出身ながら、縁あって岩手県盛岡市に拠点を構えている インテグリ税理士法人 盛岡事務所・所長の植田 良実先生。 「どんな相談や依頼が来ても臨機応変、オールマイティに対応する」ことをモットーとし、 一般企業での勤務経験も活かして多くの地場企業の経営を下支えされています。

開業前に幅広い税理士業務や企業の内部統制を経験

植田先生は関東地方のご出身で、税理士資格を取得した後、東京都の四谷の会計事務所に勤められたそうですね。どのような経緯で岩手県盛岡市にて独立開業することになったのでしょうか。まずは四谷の事務所にいらっしゃった頃のことからお聞かせくださいますか。

法人化し、ますます顧問先へ提供するサービスの
付加価値を高めている植田 良実先生

植田 良実所長(以下、敬称略) 私が初めて勤めた四谷の会計事務所は職員数が15~20名ほどで、2~3名の税理士が所属していました。私が入所した当初は税理士資格を取得したばかりで、右も左も分からず大変でしたが、4年の勤務期間の中でとにかく税理士の業務を幅広く覚えることに専念しました。法人税・消費税対応はもちろん、確定申告や相続税、資産税関係など、自分が担当する企業の税務上の相談には全て応じるよう努めました。四谷の事務所は顧問先の数も多く、その業種や規模もさまざまでしたので、十分な経験が積めたと思っています。

その時期に先生の税理士としての基礎が培われたのですね。

植田 おっしゃる通りです。どんな顧問先からどんな相談や依頼が来ても臨機応変、オールマイティに対応することを今も大事にしています。

その後、税理士として独立開業する前に、約6年間にわたって盛岡市の企業に勤められたとのことですが、これはどういうご縁だったのでしょうか。

植田 四谷の会計事務所にいた頃、岩手県内で10以上の店舗を経営する企業の税務を担当していたことが縁で、その企業に勤めることになりました。事務所に勤めていた頃、「いずれは税理士として独立開業しよう」と考えていたのですが、それとは別に「その前に企業で経験を積んでみたい」という思いもありました。また、毎月のようにその企業を訪問していたおかげで盛岡が馴染み深い地となっていたこともあり、思い切ってこれを引き受けることにしたのです。

その企業の会計・経理全般をご担当されたのですか。

植田 会計・経理はもちろんですが、私の最重要ミッションは税理士目線で内部統制の仕組みを整えることでした。というのも、多くの中小企業では、経営者しか自社の売上やキャッシュフローを把握しておらず、その経営者も税理士が提示する数字を今後の事業展開などに活かし切れていないのが現状です。その上、一つひとつの業務の有効性や効率性があまり検証されずに事業が進められているケースも見受けられます。
 当時、同社はまさにそのような状況で、各部署や各店舗の責任者たちの認識では売上を順調に伸ばしているつもりでも、経営者側はコストがかさんで思うように利益が上がっていかない現状に不満を抱えていました。双方の間に明らかに意識や認識のズレがあったのです。そこで、私は経営者と各部署、各店舗の責任者たちの間に立ち、これまでの実績データなどの経営数字を基にした先々の事業計画を提案しました。徐々にそうした取り組みの成果があらわれ、3年ほど経つ頃には、会社が向かうべき方向性を全社的に共有できる状況を作り上げることに成功しました。

税理士法人化によって付加価値の向上を実感

そうした経験を積んだ上で、37歳の時に盛岡市で会計事務所を開業されたのですね。顧問先はどのように開拓していったのですか。

連携が取りやすいレイアウトのオフィスです。
先生愛用のゴルフバッグも


植田 先述した企業の税務を引き続き担うことにはなりましたが、それ以外に当てはない状況だったので、顧問先開拓に苦労しました。ただ、地元の商工会青年部に入ってからはさまざまな事業者や行政書士、保険事業者などとの交流を通して、税理士を探している人を紹介してもらえるようになりました。当時、私は盛岡市内の税理士としてかなり若手だったこともあり、「父から事業承継したのを機に、自分と同年代の税理士に税務を任せたい」という2代目経営者からの引き合いも多数ありました。おかげで開業数年目以降は、年間10社ほどのペースで顧問先を増やしていくことができました。

開業から数年後、先生は宮城県仙台市のインテグリ税理士法人とタッグを組み、インテグリ税理士法人 盛岡事務所として新たなスタートを切られました。その経緯とその後の変化についてお聞かせください。

植田 インテグリ税理士法人との出会いは、知人の紹介がきっかけでした。聞けば、同法人はもともと税理士2名体制で業務を回していたのですが、そのうちのご一方が高齢で引退され、新たなパートナー税理士を探しているとのこと。これも何かの縁と思い、さっそく会ってみたのです。何度か会って話すうち、「仙台と盛岡で県境をまたぎ一定の距離を置くことで、互いのエリアや方針を守りつつ、税理士法人としてのメリットを活かして仕事の幅を広げていける」と感じ、タッグを組むことに決めました。
 結果、顧問先はさらに増えましたし、パートナーが手掛けた事例を共有することでさまざまな知見が得られるようになったので、税理士としての業務の高付加価値化にもつながったと思っています。

顧問先企業の新規事業や業態転換を下支えする

現在、顧問先としてはどのような事業者の方がいらっしゃいますでしょうか。

植田 顧問先は盛岡市内の事業者が大半ですが、一部市外や青森県、宮城県にもおります。業種としては不動産業や飲食業、建設業関係の請負仕事を手掛ける事業者などで、いわゆる小規模事業者が全体の7~8割を占めています。その多くは新規開業をきっかけに「税務を見てほしい」ということで、足を運んでいただいております。

ここ最近の相談内容の傾向をお聞かせください。

植田 同年代の経営者から「業態を変えたい」「新規事業を始めたい」といった相談が増えています。例えば建設業で職人の派遣を主力としていた事業者が、自社で中古物件を買い付けてリフォームし、それを販売するビジネスに着手したケースがあります。
 この場合、以前はなかった仕入在庫を抱えることになり、売上の計上の手順も資金繰りの流れも考え方も大きく変わります。納税のタイミングや資金回収までのスパンを念頭に置き、資金繰りが苦しくなる時期を把握して前もって銀行から借入などの手を打っておかないと、キャッシュフローが回らなくなります。
 このように、新しいことを始めれば会社経営のあり方が変わるということは税理士からすれば当たり前なのですが、経営者の多くは新規事業を軌道に乗せることに夢中でこうした部分を意外と後回しにしがちです。業績好調なのに黒字倒産してしまったら元も子もないので、しっかりと助言をするよう心掛けています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

植田 事務所運営はもちろんですが、私はミロク会計人会 情報ネットワーク委員会の委員を務めているので、今後のMJSのシステム向上に寄与したいと考えています。MJSからは会計事務所の業務を効率化するシステムやサービスが次々と打ち出されていますが、それぞれの先生方が自分の事務所に適したものを導入することが何より肝要です。そのためには、新しいシステムやサービスの使い方はもちろん、事務所の規模や事業内容に応じた使い分けなどについてユーザーとベンダーとで話し合う勉強会のような場が必要ではないかと考えています。
 税理士は通常、それぞれ個別に自分の事務所に合うよう考えてシステムやサービスを導入しており、私の事務所も例外ではありません。ですが時折、「果たしてこの使い方がベストなのだろうか」と不安になることもあります。ですから、使い勝手や細かな気づきなども含めて共有し、今後もMJSへのフィードバックに尽力したいと考えています。

本日はありがとうございました。ますますのご発展をお祈りいたします。

History & Story税理士までのあゆみ

 植田先生は神奈川県相模原市のご出身で、若い頃から「生涯続けられる仕事に就こう」と考えていたといいます。企業経営を支える税理士の仕事に興味を持ち、大学3年生の時から簿記論を受講するなど資格取得に向けた勉学を開始。大学卒業後に27歳で税理士資格を取得されました。まずは実務を学ぼうと東京の四谷の会計事務所へ。さまざまな業務に携わる中で税理士としての基礎を培われました。その後、縁あって岩手県盛岡市の顧問先企業に籍を置き、会計・経理全般や内部統制の担当者として活躍、37歳の時に満を持して個人事務所を開業されました。6年ほど前には宮城県仙台市のインテグリ税理士法人のパートナーとなり、あらためてインテグリ税理士法人 盛岡事務所を開業、業務の幅を広げてますます活躍されています。

インテグリ税理士法人 盛岡事務所

インテグリ税理士法人 盛岡事務所
所在地/
岩手県盛岡市緑が丘2-2-15
シャリマーグリーンヒル102
TEL/
019-681-4594
設立/
2017年
職員数/
5名

Visit the local

岩手県最古の酒蔵とワカサギ釣りのメッカ

菊の司酒造の看板銘柄
「七福神」
1

創業1772年、岩手県最古の酒蔵が菊の司酒造です。紫波町にあった宿が起源で、その後移転して盛岡市紺屋町を拠点に酒造りを行ってきました。
 ところが近年、経営状態が厳しくなったことから、県内を中心に遊技場経営や飲食業、ドローン事業などを展開する(株)公楽への事業譲渡に踏み切りました。全従業員の雇用は継続したまま、原料や工程の見直しなどを行い、最新技術を導入した新しい工場を設立。創業250年目となる2022年を機に本社と酒蔵を雫石町に移転し、再スタートを切ったといいます。
 そのリニューアル蔵から発売され、今最も人気を集めている1本が『純米酒 超辛口 七福神』です。これまで同蔵の銘酒『七福神』は華やかな香りが主となっていましたが、こちらは対極の「超辛口」。岩手山の伏流水を仕込み水とし、県産の酒造好適米・結の香を使用、キレを追求した食中酒となっています。柔らかく軽い口当たりと酸味がどんな食事にも合うと、幅広い層に支持され、現在、同蔵での人気ナンバーワンだとか。
 飲み方は冷酒がオススメですが、熱燗での評価も高く「全国燗酒コンテスト2023』のプレミアム燗酒部門では金賞を受賞しています。同蔵には20代の若い女性の蔵人たちも多いそうで、新たに生まれ変わった老舗蔵の躍進に期待がかかります。

岩洞湖の冬の風物詩
「氷上のワカサギ釣り」


2

盛岡市街から車で約1時間、盛岡市薮川にある岩洞湖。周囲の総延長約40km、シラカバやアカマツなどの林に囲まれた神秘的な雰囲気が魅力で、日本一美しい人造湖とも呼ばれています。標高650m、氷点下20度になることもある厳寒地で冬の風物詩となっているのが「氷上のワカサギ釣り」。凍った湖面の上から穴を開けて釣り糸を垂らし、ワカサギを釣り上げることができるというもので、例年シーズンには釣り愛好家や家族連れが氷上にテントを張って、釣りを楽しむ光景が見られます。
 岩洞湖漁業協同組合では毎年1億粒から2億粒のワカサギの卵をふ化させ稚魚を放流しており、初心者でも100匹前後釣ることができるのだそうです。また、生活排水が入らないダム湖なので水質が良く、漁協がゴミ拾いなどを行いワカサギの生育環境を守っています。今季は暖冬の影響で、記録がある1998年以降、2番目に遅い1月31日に解禁。初日には1098名が訪れ、冬の風物詩を楽しんでいました。
 釣りたてのワカサギに小麦粉をまぶして揚げ、塩を振って食べるのは最高です。植田先生の顧問先でもある居酒屋の店主は「ワカサギ狂」とも呼ばれる釣り師。その店主が提供する朝獲れワカサギの天ぷらは売り切れ必至の人気メニューだそうです。

▲ ページトップ